遺産の所有者が、急に亡くなったために遺言書がなかったり、遺言書があっても遺産分割の指定がない場合があります。 相続人が1人であれば何の不都合もありませんが、複数の相続人がいる場合は、相続人全員の協議によって、 遺産をどのように分割するかを決めます。このとき、遺産相続の割合は法定相続分に従う必要はなく、 全員の合意があれば自由に決めることができます。
相続人全員が合意したら「遺産分割協議書」を作成し、トラブルや争いが起きないようにします。
①遺産の内容については、できるだけ正確に、かつ具体的に記入します。特に不動産に関しては、 不動産表示や住所など登記簿謄本で、確認を取っておきます。
②遺産分割協議書は、相続人の数だけ作成し、各人が1通づつ保管します。
③作成した遺産分割協議書には、必ず相続人全員の署名捺印が必要で、印鑑は実印を使用します。
④美術品や不動産などの分割しづらいものは、協議により金銭で調整することもできます。
⑤相続が決まったときから10カ月以内に、相続税の申告が必要となっていますので、 なるべく早く作成しておきます。